2021年4月11日日曜日

Railcom対応デコーダの設計データ公開を開始しました

前々回前回の投稿で、Railcom対応デコーダの開発を行っている話を書きましたが、ようやく一通りの動作確認やドキュメントの作成が完了しましたので、本日より公開を開始しました。

ただし、まだ一応ベータリリース扱いということにしてあります。

DCCデコーダー Gen.2

https://github.com/ytsurui/dcc-decoder2-pcbdata
https://github.com/ytsurui/dcc-decoder2-firmware


Githubの方にも現在判明している不具合として書きましたが、一部のコマンドステーションでRailcomでアドレスが取れない場合があるという不具合が見つかっています。

おそらくですが、デコーダの電源回路が貧弱なせいじゃないかなぁと踏んでいますので間違いなく当方のせいだと思います。
(モーターの慣性で発電されてるんじゃないか?っていう位の速度まで持っていくとアドレスが出てくるようになる場合があるので・・・)


引き続きデバッグ・調整を進めつつ、そろそろサンプル頒布のあたりまで進めていければなぁと考えておりますので、ご興味のある方はお声がけいただければ。

2021年3月6日土曜日

Asymmetric DCCの信号を認識するテストのおはなし

 前回書いた投稿で、Railcom対応機能を持ったデコーダを開発していますというのを書きましたが、ついでにAsymmetric DCCの信号を認識する機能を試験的に載せてみましたので、その部分のみを少し書きたいと思います。

Asymmetric DCC自体はAutomatic Brake Control (ABC)として、Lenzなどの一部のデコーダに搭載されていますが、アメリカとドイツで特許が出ているためか車両側の実装例みたいなものを挙げている人が見つからなかったのと、動作がおもしろかったので電気的な仕様を探りつつ、とりあえず回路を作ってみることにしました。
(参考:Google Patents)

線路の電気波形についてや、線路への配線についてはGoogle Patentsのリンク先で元々の特許で使用されている図が見れますので読んでいる前提で割愛させていただきます。

動作としては、左右の線路のピーク電圧をダイオードを挿入することでわざと偏らせ、それを車両側で認識してやることでアクションを起こせればいいということになります。

そこで、下記のような回路を作成しました。
マイコン側でADCで読ませたりすると何かと面倒そうだったので、デジタルピンのオンオフを読み取れば済んでしまう程度までは回路側で面倒を見てしまうことにしました。


2021年2月7日日曜日

Railcom対応デコーダの開発を進めています


昨年末あたりから、Twitter上でRailcomの話題が盛り上がっていましたので、当方でもこれに乗っかる形でアドレス表示機や、Railcom対応デコーダーを作っておりました。

NゲージだとSenderの追設は中々厳しいものがありますので、Railcom Sender機能と、あとついでにやってみたかったAsymmetric DCCを利用した自動ブレーキ機能を積んだデコーダを起こしてみることにしました。

第一弾として、K社の3066基板によく似た形のデコーダとして基板を開発し、現在ちびちびとソフト側を書いております。


機能としては最終的に下記となる予定です。
  • モーター制御
  • ファンクション出力 x 7 (前照灯 x 2 / テールライト左右・前後 x 4 / キャブライト x 1)
  • Railcomによる車両アドレス出力
  • Asymmetric DCCによる自動ブレーキ機能

Asymmetric DCCの回路にバグが見つかったので、早々にリビジョン2を起こすことは確定していますが、それらの準備ができ次第順次公開予定です。

このデコーダが開発完了したら、次は3057基板型や、室内灯型デコーダのバージョン2の開発に着手予定です。

(実は昨年10月頃に開発したハードウェアをベースにした室内灯型デコーダは開発していたのですが、ファンクション数をもっと増やしたいとか、Railcomが出来るのならそっちでいいのではないかといった理由で早々にお蔵入りになりそうです)